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勤務先の生成AI導入状況、「わからない」がほぼ半数 情報共有不足と環境整備に課題──マクロミル調査

 マクロミルは、生成AIツールに関する意識調査を実施し、生成AIを組織に定着させるための分析・提言を示したレポート「企業での生成AI活用における課題と可能性 ―調査データから見える現状と定着のための4つの提言―」を公開した。

勤務先の生成AIの導入状況、「わからない」がほぼ半数

 勤務先における生成AIの導入状況は、試験導入も含め26.3%。一方で、「わからない」が44.6%を占める現状は、社内リテラシーの低さと情報共有不足が最大の障壁であるという。また、導入済み企業ではDXを会社全体で活用している割合が高く、生成AI活用の進展はデジタル成熟度と密接に相関していることがわかるとしている。

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生成AIの活用促進におけるビジネスパーソンの悩みは「習得機会の欠如」が最多

 勤務先での生成AIの活用促進が進む中で、個人が抱える悩みとして最も多かったのは「スキルや知識が追いつかない・学習する時間がない」(33.9%)という習得機会の欠如だという。また、「情報が多すぎる」(25.7%)といった情報のカオス状態も障壁となり、何から始めて良いのかわからないという心理的負荷の蓄積が推察できるとしている。加えて、「会社の方針が不明確」(20.7%)、「相談できる人がいない」(18.0%)といった項目も多く、これは制度整備やコミュニティ形成の遅れを示唆しているとのことだ。

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「推進部門」の設置率は75.6%、一方で「ルールやガイドライン」の整備・運用率は26.6%

 勤務先における生成AIの活用体制について質問したところ、推進部門の設置率は75.6%と高く、企業が生成AIを重要テーマとして位置づけていることは明らかだという。一方で、「ルールやガイドラインが整備され、運用されている」は26.6%、従業員のリテラシーが「高い」とされる割合も半数未満にとどまり、制度と人材の不均衡が際立ったとしている。この結果は、生成AI活用が企業の戦略レベルでは注目を集めているものの、従業員においては「使い方がわからない」「安心して使えない」といった運用フェーズでの停滞を示唆しているという。

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 また、従業員の生成AIの活用状況別に、活用促進に向けた必要なサポートを比較すると、「従業員向けの段階的な研修・教育プログラム(基礎~応用)」と回答した割合は、生成AIを活用している層が28.2%であるのに対し、活用していない層では35.7%と、7.5ポイント上回ったとしている。これは、非活用層においては単なる関心の有無ではなく、「どう学べば良いか」「何から始めれば良いか」がわからないという“支援プロセス設計の空白”が根本的な障壁である課題を示唆しているとのことだ。

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個人で生成AIツールを毎日利用している人は、業務での生成AIツール利用の満足度も高い

 個人での生成AIツール利用・契約の状況を聞いたところ、65.6%が「利用・契約している」と回答。勤務先で既に生成AIを「導入・活用している」場合は個人での利用率も70.9%と高く、導入検討中や試験導入段階の企業に勤務する人でも過半数に達しているという。業務における生成AIとの接点が、個人の利用意欲や関心を刺激している可能性があるという。

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 また、個人での生成AIツールの活用頻度が高い人ほど、頻度の低い人にくらべて業務利用における生成AIツールの満足度が高いことがわかったとしている。継続的な活用経験が、業務での生成AI活用の効果実感や納得度にポジティブに作用していることが推察できるとのことだ。個人での能動的な生成AIツールの利用習慣が、業務シーンにおける「手応え」や「納得感」を醸成していると考えられるという。企業が生成AIの業務導入を進める際には、従業員の「個人活用の促進」や「利用慣れの支援」も業務活用の質的向上に直結するという視点を持つことが重要とのことだ。

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調査概要
  • 調査名:生成AIツールに関する意識調査
  • 調査方法:インターネットリサーチ
  • 調査対象者:マクロミルが保有するビジネスパネル会員
  • スクリーニング調査:全国20~59歳の男女 4,567人
  • 本調査:スクリーニング調査のうち、生成AIを導入・活用している(試験導入を含む)、または、導入検討中の企業に勤務している人 1,030人
  • 調査期間 :2025年4月22~24日

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